11月末に遅まきながら、キングジム社の ポータブック が投げ売りされているのを知って購入し、 すぐにLinuxをインストールしてあれやこれやしていました。
Web上の情報をかき集めて、Lubuntu16.04LTS x86-64で搭載機能の大体は動かせるようになったので、自分用メモも兼ねて記録します。
参考にさせていただいた、 toshi-mtk氏、NS氏に感謝を捧げます。
現状
- 安定して動く機能
- キーボード、フィンガーマウス
- eMMC
- SDスロット
- X
- 音再生(内蔵スピーカ、ヘッドフォンジャック)
- Wi-Fi
- Bluetooth
- webcam
- バッテリー、AC情報
- バックライト調節
- 怪しいけど動いている機能
- ハイバネーション
- 動いていないけど、設定ファイル次第で動くはずの機能
- 音録音
- 動いていない機能
- サスペンド
- ヘッドフォン検知機能(検知イベントは上がっているんですが...)
- 試していない機能
- 外部画面出力(VGA/HDMI共)
手順
事前にBIOSアップデートしておくこと(Windowsからしかアップデートできないため)また、セキュアブートは切っておく
- Lubuntu 16.04のインストーラをUSBメモリにいれる(UNetbootinを使うと楽)
- セルフパワーのUSBハブをつなぎ、USBキーボードと上記インストーラをつなぐ
- 普通にインストール、ただし、キーボードはUSキーボードとしておく(日本語キーボードとすると、パッチを当てたカーネルを使うまで\とかが入れられなくなります)
- インストール後再起動したら /etc/initramfs-tools/modulesに
- intel_hid
- sparse_keymap
- i2c_hid
- hid_generic
- USBキーボードを外してリブート。本体キーボードが動作することを確認する。
- ここのパッチをすべて当てたカーネルをつくる。Ubuntu 16.04LTS x86-64 環境ならば、
- deb-src を有効にし
- apt-get build-dep kernel-image-`uname -r`
- apt-get devscripts
- 持ってきたパッチセット内の run スクリプト実行
とりあえず、dropboxに私がビルドしたパッケージをいくつか置いておきますが、正体不明のバイナリよりも、自分でビルドしたほうが安心できると思います。ポータブックでセルフビルドしてもたかだか3時間強です。 - 6でできた、
linux-headers-*.deb, linux-image-*.deb(計4つ)
をインストール - キーボードを日本語キーボード設定、/etc/default/grubのカーネルパラメータにi915.modeset=0を追加してリブート。
- Wi-Fiドライバのインストール。必要なカーネルパッチは6で当ててあるので、
make && sudo make install && sudo depmod -a && sudo modprobe r8723bs
だけでよい。 - バックライト&バッテリ情報ドライバをインストール。手順は
make && sudo make install && sudo depmod -a && sudo modprobe portabook_ext
自動的にロードはできないので、/etc/rc.local に modprobe portabook_extを追記する。 - Bluetoothドライバをインストール。カーネルモジュールではないので、
make && sudo make install 後は、 rtk_hciattach を start_bt.sh 経由で実行する(起動毎)。
私は、修正したstart_bt.shと rtk_hciattach を同じディレクトリにおいて、 /etc/rc.local で実行するように追記してます。 - 音を鳴らす場合は、pulseaudioを入れるのが無難。
Lubuntuだと入っていないので、apt install pulseaudio pavucontrol しておく - ポータブック用のALSA UCMファイルをいれる。 sudo make installで入る。